エチオピア 「ハラーホース」&「クィーンシティハラー」

エチオピアの「ハラー」はマキネスティコーヒーが誕生した20年前 超がつく希少なコーヒーとして、米国では大変人気のあるコーヒーでした。その最高峰が 「Harrar Horse」 と呼ばれた、コーヒーです。あの頃のハラーホースはカッピングをすると、ほのかに葉巻の葉らしいスパイスとダークチョコレートケーキを食べるような甘さが複雑にからむ素晴らしいコーヒー豆でした。残念なことにその入手が難しい素晴らしいコーヒーを作っていた絶頂期にオーナーが不慮の事故で亡くなりその後、ホースの名前を聞くことがなくなってしまった今となっては「伝説のコーヒー」と言えるのではないでしょうか。後を甥っ子がつぎ、10年以上隔てて、今、またあの当時のハラーホースと同じレベルとも言える素晴らしいコーヒーを輸入する機会を得ました。 ハラーはエチオピア古代から栄えた城塞都市、現在は世界遺産にも登録されているハラリ州ハラールからのコーヒー豆です。エチオピアはコーヒー豆の木があった世界のコーヒー豆のオリジンだとも言われておりますし、紅海を隔てた海の向こう側イエメンのモカ港から世界中にコーヒーを送っていたなど、歴史の宝庫のような土地柄です。 エチオピアからの豆は様々輸入をしておりますが、イェルガチェッフェ、グジ、ゲデオからのコーヒー、もちろん全て個性豊かで、素晴らしいのですが、このハラーはいぶし銀のように、クラシックに王道を歩むコーヒー豆のように思えます。目をつぶって一杯のハラーを飲む時、中世のエチオピアに思いを馳せ、ランボーなど詩人やアーティストが棲みつき賑やだったハラールの街を想像する、一時の夢を見させてくれるコーヒーかもしれません。 シングルオリジン:「クィーンシティハラー」 地区:ハラリ州、ハラール、 標高1200-2100m 生産者:アブディラシド アブドラヒ プロセス:フルナチュラル、高床式ベッドで日干し乾燥 品種:土着で、交配をしていないエアルーム種

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オーガニック:インドネシア「フローレス島コーヒー豆」

7月末待ちかねたインドネシアからのコーヒー生豆が届きました。今回はフローレス島からのコーヒー豆を仕入れました。フローレス島から、それもオーガニックのコーヒー豆ですので、是非お試しいただきたいです。 生豆の状態を見ていただけると一目りょう然ですが、実に豆が綺麗。特にインドネシア産では、3回もの選別を経ている豆を「トリプルピック」とブランド化することが多いのですが、この豆もそのトリプルピックです。 ボディが強く、ダークチョコレートの甘さと、清涼感を感ずるハーブ系の飲み口を感じていただけます。 「乾燥工程」 インドネシアでは独特のプロセス方法を用いて生豆を取り出します。簡単に説明しますと、インドネシアのように常に熱帯の湿気にさらされ雨量も多い国では、生豆を乾燥させることに長時間を費やすことができません。そこで、農家の人はチェリーを摘んだのち、その場で直ちに、表皮を剝ぎぬめりが残った状態で豆を一晩かけて発酵させぬめりを剥がしやすくしますがこの段階では約50%以上水分は残っており生豆が入っているパーチメントはかなり膨らんでいて重量がある状態です。 その状態で、コーヒー農家はパーチメントがついたまま豆を仲買人に販売します。仲買人は取りまとめて製造所へ持ち込み水分が25-35%になるまで乾燥を続けます。その後、豆はパーチメントを剥がす機械にかけられます。 さらに空気乾燥によってパーチメントのない豆が剥き出しの状態で、乾燥は早く進み水分は12−13%に減っていきます。 このように段階を経て大変手が込んだ熟練さを必要とする方法によって乾燥を行いますので、乾燥工程の具合如何で、豆の良し悪しが出てしまうと言っても過言ではありません。 このフローレスバジャワのコーヒー豆はさらに手をかけ、最後の乾燥を、高床式ベッドの上で空気にさらし水分を除去していきます。 パワフルでかつ繊細。フローレス島までは残念ながら行ったことはありませんが、目をつぶってコーヒーを一口飲むと険しい火山の風景と一生懸命作ってくれた農家の方達を思い浮かべることができます。

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